パタンナー出身のデザイナーデュオ、阿部氏と小林氏により営まれる『IRENISA』。
 
 
 
洋服は「素材」、「デザイン」、それらのアウトラインを形成する「パターン」により成立するものですが、
IRENISAの強みはその「パターン」にあると思います。
それもそのはず。

デザイナーとしては珍しいとも感じるパタンナー出身のお二人による既存の枠組みに捉われないものづくりはストイックそのものだと思います。
 

見たこともない袖付けや、輪郭は頭で思い浮かべたパターンを自らパターンに発すことができる豊かな体現性がリリースされる各アイテムから見てとることができます。

 
そんな二人だからこそ生み出せる素敵なアウターを2型ご紹介いたします。
 

 

 

 

 

まずご紹介するのはウールメルトン素材を使用した、REVERSIBLE SHAWL COLLAR COAT。

特筆すべきはこの袖付け。ブランドオリジナルのモディファイドスリーブを採用し、どういう体型の人が着ても美しく見えるよう計算されたパターンになっています。この狙いであればラグランスリーブや、ドルマンスリーブなどを採用するようなところですがさすがのパターンワークです。

表面の生地の端はデニムのセルビッチのような、世界でも数少ない工場でしかできない撚糸コードで始末することによりデザインとして良いアクセントになっています。

裏面は表面と打って変わり、単色で仕上げられた落ち着きのある表情。
襟を裏返して同じくショールカラーになっており、表面からポケット辺りに覗くレザー切り替えは裏面にするとポケット口として機能します。どちらの面の甲乙つけ難い見事な表情です。

 

IRENISA
REVERSIBLE SHAWL COLLAR COAT [IH-23FW-C022-MSM](Size:2)
MODIFIED SLEEVE JERSEY PULLOVER [IH-23FW-T003] / Ivory(Size:3)
THE INOUE BROTHERS…
BABY ALPACA BRUSHED SCARF / Brown
AURALEE
SUPER LIGHT WOOL CHECK EASY SLACKS / Gray Check(Size:4)
F.LLI GIACOMETTI
WING TIP KILT MONK LOAFER – ANILOU [FG462]

着用スタッフ(身長173cm/体重60kg)

 

 

 

 

汎用性の高そうなこちらのアウターはTOGGLE STAND COLLAR BLOUSON。
 
ありそうで見たことのないシルエットは身幅のあるコートを腰位置で切ったようなバランス。たっぷりとした袖、身幅に対して短い着丈がいい具合に調和しています。
 
個人的にこのようなバランスのアウターはパンツのシルエットに変化をつけて楽しめるので好みです。まずは細身のデニムに革靴で。
 
生地にはコートと同じく、タテ糸に梳毛をヨコ糸にはSuper140`の紡毛糸を使用したウール100%の2重織りメルトンで織られた、糸それぞれのコシと柔らかさが両立した素材。
いい意味で曖昧な奥ゆかしさのある、まさにシーズンテーマ「朧月」にふさわしい色味に仕上がっているかと思います。

 

IRENISA
TOGGLE STAND COLLOR BLOUSON [IH-23FW-M004-MSM] / Charcoal Mint(Size:2)
MIDDLE LENGTH SHIRT – WOOL [IH-23FW-B023-ND6] / Mustard(Size:2)
KIJIMA TAKAYUKI
WOOL CASHMERE BASQUE BERET [EKN-005A] / Black
NICENESS
“SADDLE” BLANK JEANS [NN-1702T12] / Smoke Blue(Size:M)
HEUGN
“JOSH” FRANCH CALF MESH BELT / Black
STUDIO-HIDDEN
[3rd GENERATION SHOES] 6EYELET OXFORD

着用スタッフ(身長173cm/体重60kg)

 

 

 

いかがでしたでしょうか。
 

IRENISAのアイテムはファーストインパクト以上に、じっくり紐解いてモノを見てみると高度な技術、妥協のない素材選び、豊かな発想を大いに含んだクリエイティブさを感じます。
 
確実に冬が近づいて参りましたが、今季のアウターがまだ決まってない方、既に決まっているという方にも見ていただきたいアイテムです。
 
是非一度店頭でお試しください。

 

サカニシ

 

Posted by:sakae